子どもにおすすめクラシック音楽「動物の謝肉祭」

おすすめ音楽

はじめに

自由が丘・田園調布バイオリン教室が子どもにおすすめのクラシック音楽を紹介します。今回ご紹介させていただくのは、サン=サーンス「動物の謝肉祭」です。

 動物の謝肉祭とは

動物の謝肉祭は、フランスの作曲家サン=サーンスによる組曲です。

様々な楽器を使用してたくさんの動物を表現しています。全14曲で構成されていますが、1曲1曲が分かりやすく短いので、子どもでも飽きずに楽しむことができます。また、曲中に、馴染みのあるクラシック音楽の旋律が使われていたり、作曲者によるちょっとしたユーモアが交じっていることも楽しめる要素です。

では、早速「動物の謝肉祭」全14曲を紹介していきたいと思います。

 第1曲「序奏と獅子王の行進」

まずは序奏、その後ライオンが登場。堂々とした行進を表現しています。

 第2曲「めんどりとおんどり」

ピアノと弦楽器が2匹の鶏を表現しています。

 第3曲「らば」

ピアノによるアルペジオで、颯爽と走り回るらばを表現しています。

 第4曲「亀」

オッフェンバック「天国と地獄」の有名な旋律が、とてもゆったりとしたテンポで流れます(少し分かりづらいのですが、何度か聞いていただければ分かるかと思います)。亀のゆっくりとした動きが表現されています。

 第5曲「象」

コントラバスの低音が象を表現しています。曲中でベルリオーズ「ファウストの劫罰」、メンデルスゾーン「真夏の夜の夢」も登場しています。

 第6曲「カンガルー」

カンガルーの飛び跳ねる音が、ピアノの装飾音符で表現されています。とても軽やかな曲です。

 第7曲「水族館」

幻想的な水族館の雰囲気が表現されている曲です。第7曲はドラマなどでもよく使われており、誰もが聴いたことがあるのではないでしょうか。

 第8曲「耳の長い登場人物」

「耳の長い登場人物」はロバと解されています。皆さんはロバの鳴き声を聞いたことはありますか。お聞きになったことがない方もたくさんいらっしゃるかと思いますが、実は「ひっ」という鳴き声を出します(ぜひ一度聞いてみてください)。第8曲では、この鳴き声がバイオリンによって表現されています。
なお、敢えてロバと言わない第8曲のタイトルはサン=サーンスに批判的だった評論家への皮肉であると言われています。

 第9曲「森の奥のかっこう」

ピアノが響く静かな森の中、遠くからクラリネットによるかっこうの鳴き声が聞こえます。演奏会では、遠くで鳴いているかっこうを演出するため、あえて舞台裏などから演奏することもあります。

 第10曲「大きな鳥かご」

前曲とはガラッとムードを変え、とても明るい雰囲気を感じます。鳥が飛び回っている様子をフルートが表現しています。

 第11曲「ピアニスト」

2人のピアニストが練習曲と思われる音階を演奏します。とても上手とは言えない演奏が逆に面白みを感じます。 ピアニストを動物に分類するところも作曲者のユーモアを感じます。

 第12曲「化石」

化石のようなシロフォンの音が特徴的です。死の舞踏(サン=サーンス)を中心に、きらきら星、セビリアの理髪師(ロッシーニ)といった曲が登場します。
第11曲のピアニスト同様、化石を動物に分類するあたりも面白さの一つと言えます。

 第13曲「白鳥」

お馴染み「白鳥」です。単独で演奏される機会もとても多いので、動物の謝肉祭の中の1曲であることをご存知ない方もいらっしゃっるのではないでしょうか。落ち着いた優雅な雰囲気、ピアノ伴奏にチェロの美しい旋律が流れます。

 第14曲「終曲」

第1曲〜第13曲までに登場した動物たちが再登場して盛大にフィナーレを迎えます。

 おすすめの楽しみ方

特におすすめの聴き方は、曲を聴きながら動物当てクイズを実施することです。また、登場する動物たちの動きや鳴き声の真似をしながら聴くこともおすすめで、飽きずに楽しむことができます。

 最後に

ご紹介してきたように「動物の謝肉祭」は特に難しく考えることもなく気軽に楽しめるクラシック音楽です。ぜひお子様と一緒に親子で楽しんでみてはいかがでしょうか。