はじめに
自由が丘・田園調布バイオリン教室が子どもにおすすめクラシック音楽を紹介するシリーズです。今回はムソルグスキー「展覧会の絵」を紹介します。
ムソルグスキーについて
ムソルグスキーという名前を聞いたことがない方もいらっしゃるかと思います。モデスト・ムソルグスキーは19世紀に活躍した、ロシアを代表する作曲家です。
19世紀後半にロシアで活躍した作曲家を集めて「ロシア五人組」(ムソルグスキー、バラキレフ、ボロディン、リムスキー=コルサコフ、キュイ)と呼んでおり、この中の一人です。特に、ピアノ組曲として作曲した「展覧会の絵」はムソルグスキーの代表作として広く親しまれています。
展覧会の絵が作曲された経緯
展覧会の絵は、ムソルグスキーが親しくしていたヴィクトル・ガルトマンという画家が若くして亡くなり、その彼の遺作展を見に行ったことがきっかけとなり作曲されました。
展覧会の絵は、遺作展における10枚の絵画をモチーフとした曲、作品と次の作品をつなぐ散歩「プロムナード」の曲で構成されている、とても珍しい構成です。
また、もともとムソルグスキーは展覧会の絵をピアノ組曲として作曲しましたが、モーリス・ラヴェルによりオーケストラに編曲されています。
展覧会の絵の構成
- プロムナード
プロムナードは誰もが聴いたことのある、とても有名な旋律です。プロムナードは直訳すると「散歩」という意味です。展覧会の絵においては、作品と作品をつなぐ散歩を意味しています。第1プロムナードから第5プロムナードまであり、同じ「プロムナード」ですが、少しずつ違いがあります。 - 小人
- 古城
- テュイルリー:遊びの後の子どもの口げんか
- ブィドロ
- 殻をつけた雛鳥の踊り
- サムエル・ゴルデンベルグとシュムイレ
- リモージュの市場
- カタコンブ:ローマ時代の墓
- 鶏の足の上に建つ小屋:バーバ・ヤーガの小屋
- キエフの大門
組曲の終わりにふさわしい壮大な曲で、テレビなどで使われることも多く、とても馴染みのある旋律です。
展覧会の絵おすすめの聴き方
展覧会の絵で登場する10枚の絵画はインターネットで検索すれば画像が見れますので、ぜひ絵画を見ながらお子様と一緒に聴いてみてください。また、今回説明させていただいたようにムソルグスキーが作曲に至った経緯なども知っておくと、馴染みのある旋律も少し違って聴こえてくるかもしれません。
最後に
今回は「展覧会の絵」について紹介させていただきました。展覧会の絵は美術的な要素もあり、とても深みのある作品です。お子様と一緒にクラシック音楽の名曲を楽しんではいかがでしょうか。
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